プロ視点でのインプレッション
初代ミトスが発売されたのが1996年、オリンピックでクロスカントリーが正式採用される事となり猫も杓子も新製品の開発を推し進めていたマウンテンバイクの最盛期。満を持してミトスが発売されるやいなやクロスカントリーレースを一世風靡してしまったほどの人気だった。そして2011年、ミトスがブランニュー。現代の高性能バイクによるハイスピード化に対応した機能を満載しての登場、一番のポイントは軽さ、チューブレスの2.25サイズで675gという軽さは目を疑った。足回りの特に外周部の軽量化は踏み出しの軽さに直結する、クロスカントリーのようにストップ&ゴーを繰り返す場合は慣性が働く前の初速の軽さが需要になってくる。
2.25を選択する理由はやはり乗り心地のアップと路面追従性のアップを狙ってのもの。この2点はブロックパターンの高効率化とケーシングを細くする事によってもたらされる。ブロックパターンはシラクやミブロのような大きく高いノブではなく、ミブロマラソンとの中間ほどの高さで細かく配置、この大きさにする事によってノブが点で路面に当たるのではなく面で当たる事によって面圧が上がって結果的に路面追従性がアップしている。ノブが中間ほどの高さというのも日本の土壌に合わせつつ転がり抵抗を最小限にしたもので、海外製のノブが低く細かく配置されたものは、雨が多く路面がぬかるみやすい日本の土壌ではグリップを確保する事が難しい。そして乗り心地という点では170tpiという細く軽量なケーシングを採用、乗り心地&路面追従性に現れてくるがチューブレスタイヤでは剛性の確保とのバランスが難しかったがIRCでは見事に高バランスで実現してきた。小笠原は体重67kgで空気圧は1.8~2.0気圧で使用している。低いように思われるかもしれないがタイヤサイドに十分な剛性があるのでハンドルをコジるような場面でも腰くだけになる事は無く、路面への接地面積が十分にあるので路面の状態が分かりやすく滑る瞬間の対応がしやすい。リジットかフルサスバイクか、サスペンションのストローク量やライダーの重心によって好き嫌いや滑る滑らないが生まれてくるのがタイヤ、万人受けするタイヤの開発とは非常に難しいものだろうがこの新型ミトスXCは一つの完成系だろう。1.95、2.1、2.25と3種類の太さが選べるのもシーンに合わせて最良なチョイスが出来る。個人的な意見ではカラーバリエーションも増えれば視覚的な楽しみも増えて更に魅力が増すだろう。
 
 

小笠原崇裕