「鉄・アルミ・チタン」
数ヶ月前の週末、荒川の河川敷に腰掛けて道行くバイクを眺めつつ数えていたら、カーボンバイクの占有率が8割を超えていた。いつからこんなにカーボンバイクばかりになってしまったのか?そもそも、そんなにカーボンバイクは優れているのか?金属フレームは過去の遺物なのか?そんな思いから辿り着いたのが今回の特集「鉄・アルミ・チタン」である。
結論から言うと、速さや性能を求めるのなら最新フラッグシップのカーボンで間違いない。ここに対して何か突っ込みを入れる余地はないと言って良いし、性能面で金属フレームが優れていれば、少なくともツール・ド・フランスの現場から絶滅してしまうような事はなかったであろう。
では金属フレームの魅力とは何か。そこに求めるのは、温故知新。もしくは大人の趣味自転車であろう。スピードで勝てない以上、求められるのは味わい。タバコではなくて葉巻。デジタル一眼ではなくて機械式銀塩カメラ。99.9%のサイクリストに取って自転車は趣味である以上、金属フレームに趣味性を味わえるのか?そこについて考えてみるのが今回の「鉄・アルミ・チタン」だ。
今回のインプレッションでは、用意したバイク自体とその素材の持つ特性について考えつつ、どういった人がその金属を選び、その素材にはどのようなアッセンブルで乗るべきかを考えてみたい。

まずは用意したインプレッションバイクについて軽く触れておきたい。まず、鉄。正確には、鉄の中でも長らく頂点にあり続けたクロムモリブデン鋼のフレームの中でも生きる伝説として知られるDE ROSAのNEO PRIMATO。エディ・メルクスが現役活躍していた時代から基本コンセプトを変えずに作り続けているDE ROSAのスチールフラッグシップだ。アルミでは、かつてはKLEINと並んでアルミマイスターとして世界を驚かせたキャノンデールの最新で最高のアルミバイク、CAAD10。チタンでは、先進的チタンバイク作りに於いては世界をリードし続けて来たLITESPEEDのフラッグシップ、ARCHONを用意した。要するに「鉄・アルミ・チタン」の3素材で最も趣味性が高いと思われるそれぞれのフラッグシップを用意した。コンポーネントやパーツ類の統一は行っていないが、前述にある今回の特集の目的からするとそれぞれに最適なアッセンブルを考える事にあるので意図には影響無いと私達は考える。

「鉄・アルミ・チタン」特集目次

Vol.2 鉄フレームを考える
Vol.3 アルミフレームを考える
Vol.4 チタンフレームを考える
Vol.5 「鉄・アルミ・チタン」の魅力
 
 

report:Kenji Nanba、小笠原崇裕
photo: The Bike Journal
date:11.10.10