「鉄・アルミ・チタン」の魅力

小笠原崇裕の語る結論
味としてのバイクを語るなら一度は手に入れて乗って欲しいのが鉄だ。人間が馬やラクダや象に乗って何百年と経っているが、鉄フレームこそ未来永劫乗り継がれる素材だと私は思っている。一方で、レースで使うという結論から言えばチタンかなと。

しかしこれはチタンに最適なペダリングを理解して体現できるからであって、初心者が最初の1台として選ぶならアルミがバリエーションも豊富で価格も手頃で勧められる。鉄はウルトラフォコのようなフレームであればレースバイクとしても十分な攻撃力があるが、どこの物か判らないただの重い鉄ならばレースを考えた上ではハッキリ言って使い物にはならない。いや、チタンも依然としてフニャフニャな全くバネ感が出ていなくて進まないフレームもあるが、アルミは大手のものを買っておけばまず間違いは無いだろう。

チタンと鉄を作るメーカーの大部分がレースは放棄して趣味性の高いものへと変化しているのに対し、アルミは未だにカーボンに近付け追い越せとばかりに手の込んだ開発をしている事を考えるとアルミが趣味性の世界に入るのはまだまだ先になりそうだ。


難波ケンジの語る結論
私はチタンバイク愛好者であるので、3素材の中から最も趣味性の高いフレーム素材を選べ。と言われると迷う間もなくチタンを選ぶ。チタンは乗って素晴らしいだけでなく、盆栽用自転車としてもその鈍くかつ失われる事を知らない輝きから類い稀な才能を発揮する。

鉄フレームだと一生モノの一本と心に誓って購入しても5年も経つとあちこちに錆が浮かんで塗装は傷ついてしまうがチタンフレームは新車の輝きを失わない。未塗装が多い素材な上に傷が非常に入りにくい。なので、たまに乗って後は保管。という趣味的な用途にモッテコイのフレーム素材である。乗ってどうかの趣味性はチタンの項に書いた通り素晴らしいの一言に尽きる。

その点、頑張っても追いつけない高価なカーボンフレームに追いつこう、せめて安いカーボンフレームは追い越そうとしているアルミフレームはまだ考え方が若い。

鉄フレームは乗り味の趣味性に関しては、チタンと勝負出来るが前述の理由により私は趣味自転車の王者だとは思っていない。また、かつての有名どころだったチューブの一部が既に絶版となってしまっている所もその理由だ。

一生乗れる趣味のフレームを買うなら高級チタンフレームに限る。と言うのが私の結論と言える。
 
 

「鉄・アルミ・チタン」特集目次

Vol.1「鉄・アルミ・チタン」の前口上
Vol.2 鉄フレームを考える
Vol.3 アルミフレームを考える
Vol.4 チタンフレームを考える

report: Kenji Nanba,小笠原崇裕
photo:The Bike Journal
date:2011.12.06