この冬、サイクリストは高雄を目指すが吉

ホテルで受け取ったよくある観光パンフレットにサイクリングロードの案内が載っている時点で驚いたが、日本語で書かれた案内にはこう書いてある「市内のサイクリングロードの総延長は250km以上。高雄は台湾で一番自転車に乗りやすい街です」。ホントかよ?と思ったが、実際に案内に書いてあるサイクリングロードに繰り出すと前言撤回。サイクリストにとっての環境がこれほど整備された都市は他にないとすぐに解った。

休暇で訪れる観光都市といったイメージはあまりない高雄だが、300万人都市の中心を流れる愛河という川には完全に整備されたサイクリング道路が用意され、都心部の道路との交差地点はアンダーパスやオーバーパスが用意されており、都心のど真ん中に滞在しながらホテルを出てから30km/h以上のアベレージで1時間以上ノンストップで走る事すらも全然可能なサイクリングパラダイス。それが高雄。それでいて、平日の日中は殆ど貸し切り。このような自転車天国が日本に知られていない事自体に驚きを隠せない。

東京からは飛行機で3時間半で高雄国際空港まで直行便をJALや台湾のEVA航空が運行している。東京は気温がマイナスになろうかという1月でも、高雄の気候は安定しておりサイクリングに丁度よい20℃程度の気温だ。夏は暑過ぎるが、秋冬に訪れる都市としては理想的な気温帯。沖縄でサイクリングというのもアリではあるが、那覇空港からサイクリングに適した名護以北にまで移動する時間を考えると高雄に着いてしまうのである。空港から都心へはタクシーで15分、500円程だが、空港から自走で走ってもサイクリングロードで行けるし、もしくは地下鉄にも自転車をバラさずにそのまま乗り込めるという整備され過ぎ度合い。空港のコンビニ(セブンイレブン)でも自転車雑誌が売られている事から自転車流行度合いが伺い知れる。

市内の大半のメジャー観光スポットへはサイクリングロードでアクセス出来るように整備されており、市内観光も自転車でまわるのが一番便利だ。メジャーホテルで配られている市内の観光案内マップには丁寧に市内のサイクリングロードマップがついており、レンタサイクルステーションの場所も書いてある。ちなみにレンタサイクルはスポーツ車のレンタルではなく、パリのVelibのような市内観光用のシティサイクルレンタル。クレジットカードで借りられるので、家族分の自転車は持って来ていないがちょっと乗りたいと言う時には重宝する。値段は1時間あたり50円程。


旅行とサイクリングを組み合わせる時に日中乗ってしまうと遊びに行けないのが実は問題だが、高雄はアジア都市であるので夜が遅い。普通のお店は昼の2時から夜の10時ぐらいまで営業しているので日が暮れるまで乗ってから街に繰り出しても十分遊べる上に、台湾全土で自転車が流行中であるので新しい自転車ストアが続々にオープンしており、東京で言えば代々木公園の真横、原宿駅の正面。(ちなみに高雄の場所の名前も何故か原宿と言う)というような場所に、SPECIALIZEDやMERIDAのピカピカのコンセプトストアが出来ていたりしるのでライディング後には自転車屋巡りという遊び方も出来てしまう。
市内には、他にもGIANTやORBEAのコンセプトストアの他に日本の阪急系の資本で建てられたドリームモールという台湾最大のショッピングモールにはTREKとOAKLEYを中心に扱う巨大なストアが入店している。

このように、高雄という街はサイクリング旅行の玄関都市として理想的な機能を持っているのだ。そんな台湾のサイクリング事情をSpecialized高雄コンセプトストアマネージャーのEddie Cheahさんに聞いたので次回は、そのインタビューを紹介する。

写真で見る高雄の自転車事情

Part.3に続く
 
 

Part.1 高雄自転車天国理論
Part.2 この冬、サイクリストは高雄を目指す
Part.3 台湾のサイクリング事情
Part.4 アジア初のバイカーズホテル、YoHo Bike Hotelを知っているか?
Part.5 高雄サイクリングの計画の立て方(近日公開予定)

report: Kenji Nanba
photo:Kenji Nanba, The Bike Journal
date:2011.12.08