比較するDi2 デュアルコントロールレバー編

デュラエースDi2(以下デュラエース)とアルテグラDi2(以下アルテグラ)。この2つのDi2を見比べると色々な事が見えて来るが、今回はまずデュアルコントロールレバーを比べてみる事にする。
まず形状を比較するとパッと見では同じ形状に見えるが、よくよく見ると殆どすべての部品がそれぞれの専用品となっている。


まずブレーキレバーがアルテグラDi2はアルミニウムに塗装を施したものだが、デュラエースDi2はカーボン。ブラケット素材もプラスチック素材のアルテグラに対してデュラエースはカーボン繊維を混ぜ込んだエンジニアリング・コンポジット。ハンドルバーに固定するバンドもアルテグラはステンレスなのに対してデュラエースはチタンとなっているし、シフトスイッチの素材も異なる。
このように素材自体が根本的に全然違う意外にもブラケットの形状やレバーの形状も若干異なっていて、アルテグラの方が少しだけ大きなサイズ。ただし、それでもワイヤー式のデュラエースやアルテグラからすると全然小さく出来ているので、標準的な日本人の手には握り易いと感じる人が多いだろう。握った感じの心地よさはどちらもあまり変わらない。
このようにしてデュラエースは軽量化を行っているのだが、その実測重量はアルテグラ312g(公称値は280g)に対してデュラエース260g(公称値は255g)。実重量がデュラエースの方が圧倒的に軽いだけでなく公称値との差もデュラエースの方が小さかった。

ちなみにデュラエースにはオプションで純正サイクルコンピューターのフライトデッキSC-7900が用意されるのでフライトデッキコントロール用のボタンが内蔵されているがアルテグラにはない。

単品でレバーを操作してみるとブレーキレバーのリターンスプリングの強さがデュラエースの方が明らかに重い一方で、シフト操作のスイッチ感覚、スプリングの感覚はまったく同じだった。ブレーキレバーのタッチはワイヤー式に比べるとどちらも飛躍的に向上している。
一方で納得がいかないのがデュラエースのブレーキレバー。カーボンとシマノは言っているがこのブレーキレバーの裏側にはシフトスイッチが装着されているのでマウントと恐らくレバー剛性の向上を兼ねて削り出しアルミニウムの補強材が入っている。個人的にはこれはカーボン強化アルミレバーもしくはアルミ強化カーボンレバーと呼んだ方が良いのではないかと思う。
ちなみにリーチ調整は調整方法は異なるがどちらのレバーも可能だ。


ブラケットは素材の違いこそあれど、どちらも作り込みは入念で徹底した軽量化が施されている。どちらにもDi2の機能拡張用のソケットがついておりアルテグラには現状ではオプションスイッチは用意されていないが遠くない将来に登場する事はシマノから既に発表されている。

ブレーキワイヤーの通し方は2つのレバーで異なる。特に気になったのはワイヤー式の7900デュラエースレバーにあったブレーキワイヤータイコの固定カバーが7970では無くなっている。スモールサイズのドライバーが必要で出先で苦労したユーザーの声に答えた結果なのだろうか?

注目したいのはブラケットカバーだ。デュラエースとアルテグラではブラケットの形状が違うので専用品が使用されるのは当然だがデュラエースにはDURA-ACEのロゴが入るがアルテグラにはSHIMANOとある。素材自体はまったく高価なものは使っていないが作り込みには徹底したものを感じるアルテグラのレバー。このブラケットカバーのSHIMANOが意味するのはアルテグラのデチューン版が噂される105 Di2となる事を瞬時しているのではないだろうか?

Di2シフトレバーギャラリー

続く
 
 

report:Kenji Nanba
photo:The Bike Journal
date:2011.12.21