Garmin Forerunner 910XT

ジャーナリスト視点での短評
Garminの最新型GPS腕時計910XTは、すべてのトライアスリートのマストバイアイテムだと断言出来る。自転車には関係ない機能だがGarminのコンピューターとして初めて採用された水泳用の機能が素晴らしすぎるのがその理由だ。

モーションセンサーを利用したストローク数のカウントが可能かつ、オープンウォーターではGPSを利用した測距機能、そしてインドアではプールの全長を入力する事でモーションセンサーでターンを計測して泳いだ距離を正確に測る機能がついている上に、この機能が余りに正確過ぎるので、もはやトライアスリートでなくてスイマーもマストバイだろう。また、ガーミンとしては公式には水泳中にボタンを押して良し(時計の世界では水中でボタンを押すのは御法度)とはしていないが、少なくとも私が押した限りでは壊れなかった。

フットポッドを装着してのランニング解析、そして自転車に関してはハートレート、スピード、ケイデンスのANT+センサーの認識は勿論、パワーメーターまで認識出来る。

72gの重量に抑え込まれているので装着時に違和感は無いが、流石に5時間を超える複合トレーニングもしくはレースだと少し邪魔には感じるのでアイアンマン用途ではオプションのクイックリリースマウントは必須だろう。操作ロジックは610のようなタッチパネルは採用されないのでボタン操作で極めて明快。心拍数が上がって意識朦朧な状態でも解りやすく必要な情報を手に入れられるのはトライアスロン用途でなくサイクリング用途でも理想的だ。同じくバッテリーについては実測で16時間以上作動する事が解ったので夏の日の出前から日没まで使えるのは嬉しい。ちなみにEDGE800でもここまでは持たない。

正直言ってナビゲーション機能や地図機能はiPhoneなどに任せてそれ以外の必要な機能をコンパクトにまとめた910XTはサイクリングにも理想的なのではないか。惜しむべくは、実用性と310XTからの操作系を踏襲した為に、EDGE700やForerunner610のように美しくなく標準的なルックスだ。

サイクリング用途だと近々発売されるSUUNTOのAMBIT(連続駆動時間が公称50時間)を待っても良いが、トライアスリートはこのスイム解析機能の為だけに買う価値があるだろう。レースだけではなくトレーニングにも間違いなく使える。少なくとも、1900m泳いで2000m泳いだつもりになっているという定番の言い訳は通じなくなる。今回は短評に留めるが、長く使った印象はまた改めて述べたい。
 
 

report:Kenji Nanba
photo:The Bike Journal
date:2012.3.22