速報:シマノがXTR Di2を発表!
 
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2009年に7970 Dura-Ace Di2でデビューしたレース用電動コンポーネントが遂にMTBにも投入された。MTBの歴史を塗り替えるであろう新製品の正式名称はXTR Di2。モデルコードはM9050となる。

人間では実現不可能な微妙な変速時のオーバーストロークすら実現した電動ならではのクイックかつ滑らかな変速フィーリングは、既に多くのライダーがDura-Ace Di2で経験済みと思うが、XTR Di2での隠し球はワンフィンガーアクションだ。

XTR Di2のドライブトレインは、機械式のM9000 XTR同様にフロント1速、2速、3速が用意されるが、シマノの研究ではクロスカントリー用途ではドライブトレインの効率性からフロント2速で、適切なチェーンラインを維持した状態で走り続ける事で3%の効率化が実現出来ると実験結果によって実証されているらしい。

この適切なチェーンライン維持のために生み出されたのがXTR Di2で採用されるシンクロナイズドシフトだ。簡単に言うと、右手レバースイッチのワンフィンガーアクションでリアディレーラーだけでなくフロントディレーラーもが事前に設定された(設定は自由に変更出来る)適切なギアポジションに来た時点で変速する点だ。アップシフト側とダウンシフト側でフロントディレーラーの作動ポジションは異なる。これによって、ライダーは前に進む事だけを意識し、ギア選択を走行中に考える必要が無くなると言う。
 
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もちろん、従来通り左右のレバースイッチを使った「マニュアル変速」も可能で、シンクロシフトとマニュアルの切り替えはシフトポジションモニター上のスイッチで走行中に切り替え可能。ただし、シマノはこのシンクロシフトに相当な自信を持っており、曰く「殆ど全てのライダーが数時間乗っただけでシンクロシフトだけで良いと感じるでしょう」とのこと。
 
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スラムに対してシマノが持っている圧倒的なアドバンテージのとフロント変速だが、XTR Di2のFD-M9050では、シフトダウン側のパワーがワイヤー式のM980比で100%強くなっているという。つまり、あらゆる条件でトルクを掛けたまま確実に変速出来るという事だ。
 
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リアディレーラーRD-M9050/RD-M9070は、シャドープラスデザインにフリクションダンパーを装着した仕様。GSをSGSが用意される。両方のディレーラーに言えるが、多くの機能を持ちながらクリーンかつ高級に仕上げて来たデザインは素晴らしい。
 
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スイッチはエルゴノミクスを非常に意識した形状となっており、アップ&ダウンのボタンは非常に近い位置に配置され頻繁なシフトチェンジでも従来のワイヤー式とは比べ物にならないストレスフリーな配置。確実なクリック感にも注力したという。
 
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ハンドルマウントのデジタルディスプレーには前述の通りシンクロ・マニュアルの切り替えスイッチが装備され、シフト位置、シフトモードの他、なんと将来的には電子制御サスペンションのモード表示&切り替えも可能になるという(対応メーカーについては現時点では非公開)。充電ポートもこのディスプレーに用意される。
 
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バッテリーはDura-Ace、Ultegraと兼用の内蔵バッテリーの他、フレーム形状によって内蔵出来ないバイクに備えてボトル台座の脇に装備するバージョンも用意されている。ケーブル類はDura-Aceと共通となり、特にオフロード専用の物はインターナルルーティングが中心となるため用意されない。

気になるバッテリーなど全てを含んだシステム重量は、フロント2速仕様でM9000比で+3g、SRAM XX比で+68gの2,498g、フロント1速仕様でM9000比で+92g、SRAM XX1比で+127gの2,296gとなる。価格については未発表だ。

新型XTR Di2は、日曜日に開催されるUCI MTBワールドカップ・ドイツRd.に3台が投入されると言い、The Bike Journalでは現地にて試乗も予定している。続報が紹介出来るタイミングになり次第、レポートを掲載する。
 
 

report:Kenji Nanba
photo:Shimano, Kenji Nanba
date:14.5.30