プロ視点でのインプレッション
一見するとキワモノ的に映るエルゴンGX1、重量は132g。サドルやペダルと同じく身体に触れる物なので万人に合うとは言えないが、否定的な目で見ていたライダーが少し試した後にコソっと使用し始めるのを多く目にしてきたのも事実。
ではなぜハマってしまうライダーが多いのか?一言でいえば、グリップを軽く握るだけでバイクをコントロールできるからである。マウンテンバイクはハードなダウンヒルで恐怖心が出てくるとどうしても身体が硬直し、その中でも一番に硬直するのが握力だ。握力という事はグリップだったりブレーキレバーだったりとバイクを操る上で最も重要な部分。時間の長いクロスカントリーレース後半では足に疲労が少ないのにハードなダウンヒルのおかげで腕がパンパン(腕が上がるとも言う)になってしまい満足に下れなくなってしまう事がある。こういったレースの後半という状況下でジワジワとボディーブローのように効果が出てくるのがエルゴンのグリップ。普通の円形のグリップでは掌が60%ほどの接地面積に対してこのエルゴンの平べったいグリップはほぼ100%となっている。最初は違和感があるだろう。グリップを強く握ってバイクを安定させるという固定観念がどうしてもあったりするが、エルゴンの持ち方は小指側から引っかけて掌を置くだけ。たったこれだけで抜群の安定を得られる。プッシュというバイクを路面に押し付ける動作も非常に行いやすいし、初心者にありがちな手首を曲げて握ってしまって手首が痛くなるトラブルも減るだろう。ジャパンシリーズのエリートクラスでもジワジワと人気が高まってきている。
 
 

小笠原崇裕