特集:人はどこまでエアロになれるのか? 前口上

数年前からロードバイク界は世界的に「エアロ効果」一辺倒。ホイールメーカーは時速○○kmで仰角○○°の風速○○m/sならウチのホイールは加速すると言い、完成車メーカーは時速40km/hで○○W削減、エアロのためなら出来る事は何でもやりましたが替わりにUCIレースは走れませんが、などと言う。

流行モノなので時代によって移り変わって行くが、そんなものは知りませんよとビルダーにチタンバイクのフルオーダー車でも頼んだりしたのを公言する人に限って、陰に隠れて最先端トレンドの「フル」エアロの変態バイクを隠し持っていたりするから本当にサイクリストというのはどうしようもない。

そんなおり、完成組ホイールの老舗MAVICから、リムとタイヤの間にフラップを装着してエアロ効果を発揮する、タイヤ+ホイール+フラップ3点セットの究極ホイールCXR80(写真上)が発表された。聞くと、公にメーカーは(私の大好きな)エアロディープのテッパン、ZIPP808 FIRECRESTよりも50km/h、仰角5°で30W削減などと風洞実験結果を謳っているではないか。そこで、ヒトコト言わせて欲しい。「ホンマか?」と。

なのでその、「ホンマか?」を実際に試しながらエアロをもう一回考え直す企画が、「人はどこまでエアロになれるのか?」特集である。

ルールは簡単。およそ考えられるエアロ装備(もちろんCXRも含む)を全部集めてみて、段階別に徐々にエアロにして行きつつ、クランク内蔵のパワーメーターで速度を変えて出力を計測しながら考えてみるという事だ。
用意したエアロパーツは、例えば、ZIPP SUB9ディスクホイール、LOOK KEOエアロペダル、GIROのSELECTORエアロヘルメット、同じくGIROのエアログローブ、アソスのワンピース、など。母体になるフレームは、おなじみのTREK SPEEDCONCEPTで、パワーメーターはQUARQ+SRAM975を使用した。


あんまり肩が張り過ぎても面白くないので、まず最初の計測は常識的に考えられないTTバイクに一般的なロープロホイール(EASTON EC90SLX)、デニムショーツ、ジッパーを開けたウィンドブレーカーの組み合わせと、最後にランス・アームストロングもUSポスタルの下積み時代はこれをつけてトレーニングしていたという噂のある(編集部注:嘘です)、AMAZONの配達ボックス。ポジションも完全なニワカ乗りであるが、計測自体は出来る限り真面目に行った。(詳しい計測の条件は別途記載)ここから進化して行く最終のポジションは、下の写真である。複数段階の一定速度で計測して果たして、一体どのくらい変わるのだろうか?それは非常に興味深い結果であった。エアロなんて。。。、と言っている人もいろんな意味で開眼は間違いなしの気になる結果は次回以降に紹介して行きたい。

人はどこまでエアロになれるのか?Vol.1につづく

 
 

report:Kenji Nanba
photo:The Bike Journal
date:12.8.10