トレイルライディングで使うLITEC QUE

今回はトレイルライディングでLITEC QUEを使ってみた印象を語ってみる。まず、スタンドオーバーハイトの低さがあるので小柄なライダーや、スキルが未熟でトレイルで乗り降りが多くなってしまうライダーには非常に扱いやすい。その反面、担ぎでは前三角に肩を入れるのにボトルがあると入れ辛いというか、華奢な体型でないとまず無理な空間。クランプバンドがある位置程までスタンドオーバーハイトを上げればリヤバックの突き上げの改善、担ぎやすさ、シートポストの選択の幅(長さが足りない事がある)、シートチューブにもボトルが付けられる、等が考えられる。

体力に自信のないライダーが現状のスペックで長時間のトレイルライドをするならば、シートピラーをシムを使って27.2サイズに変更し、タイヤは2.1以上の軽くて太いモデル、シューズはカーボンソールの硬いものではなく、ナイロンの柔らかいソールのモデルを選んだりして、身体への衝撃が柔らかくなるようにパーツのセレクトをすれば長時間のトレイルライドでもシャープなハンドリングを十分に楽しみつつ、快適あライディングとなるだろう。

もう1点気になったことは、トップチューブのリヤブレーキホースの取り付け位置で、トップチューブを掴んでバイクを持ち上げる際に丁度ブレーキホースの留めてある位置に指先がかかってしまい、ホースを引っ張ってしまって「ズルッ」となる事があった。ホースを真上か真下か内蔵かにしてあればこの問題は解決するだろう。

まとめに入ると、このQUEは初心者にこそ乗って欲しい。昨今の軽量性を売りにしたバイクは指でフレームを弾くと「プレパラートか?」っていうほどに薄く、音が軽い。トレイルの岩場で軽く一コケすれば簡単に割れてしまう。その点、QUEは指で思いっ切り押してもゴチっとした硬さがあるから前輪が巻き上げた飛び石がダウンチューブに強くヒットしても表面の塗装が割れたとしてもカーボンまでは割れないという安心感がある。

これは実に切実な問題で、軽量フレームはダウンチューブに飛び石で割れないようにガードが装着されてたり、分厚いクリアシートが張られている事が多い。1秒をどう削るかを考えて走るレースではなく、1台を長く乗り続けながら、たまには速さを楽しみたいというライダーにこのQUEは、ひとつのベストセレクトとなるだろう。
 
 

report:小笠原崇裕
photo:Kenji Nanba
date:12.8.31