STORCK AERO2is

質実剛健の物作りをするドイツというイメージを地で行くようなブランドである「STORCK」。カーボンマニアを通り越した変態ともいえるべきマーカス・ストークの理想を実現化したバイクを生み出している。
今回乗ったバイクはTTモデルであるAERO2is、見た目のインパクトはもちろん価格のインパクトも他のTTバイクをぶっちぎっている。現在では2005年のアイアンマンハワイの勝者であるファリス・アルサルタンがこのAERO2isを駆けており、1200グラムというTTフレームとしては非常に軽量でありながらそのスタイリングはどのTTフレームよりもエアロっぽい。
軽量化とエアロ効果を上手く両立したフレームと言えるだろう。TTフレームにも軽量というものはやはり必要なようで、平坦だと勘違いされているアイアンマンハワイのバイクコースは180キロで1000Mを超える獲得標高差がある。
そんなコースをアルサルタンは2010年に4時間32分で走り切り、平均パワーが266W、平均時速が39キロというスピードで駆け抜けた。ツール・ド・フランス等を走るチームをサポンサードしていないストークだが、こういった結果からみるにビッグブランドに全く引けを取らない開発力があるのだと想像できる。

エアロ化のための各部の作り込みは筆舌に尽くしがたい程の変態ぶりで、ブレーキはフネまでが本体と一体型のVブレーキのカーボン製で、フロントブレーキはフォークに完全に埋め込まれて段差が全くないスムーズさ。そして何とレバーを戻すリターンスプリングは、カーボンのしなりによって行うものである。ここまでくると正に走る芸術品・・・そんな言葉がぴったりと当てはまる。
日本ではストークと聞いてもいまいちピンとこないブランドかもしれないが、ヨーロッパでは非常に強いブランドであり、マウンテンバイクでもかなりの成績を残してきている。そんなSTORCK AERO2isを伊良湖トラアスロンで使ってみたのでレポートしたい。
 
 

report:小笠原崇裕
photo:The Bike Journal
date:12.10.19