どんな製品?
ゴアテックス素材で有名なW.L.GORE社が発売している、超低フリクションケーブルキットのその名の通りプロフェッショナル仕様。既存のワイヤー式変速機に装着すると、スムースなシフトを長期間持続出来る高級ケーブルである。SHIMANO、SRAM、CAMPAGNOLOなど既存の殆どのケーブル式変速機&bure-kiに装着可能。登場自体は1993年と歴史のある製品だが、その値段故か、販売が低迷し2003年に一度は生産打ち切りになったが熱心なファンの要望に応えて製造を再開した事もある。現在はSRAMの最上級コンポーネント、SRAM REDに純正採用されるなど、多くのプロフェッショナルから信頼を集めている。

ジャーナリスト視点でのインプレッション
個人的に、ゴアテックスのライドオンワイヤーを長い間愛用しているが、個人的にはメンテナンスの頻度が猛烈に減るのでオススメのアイテムと言える。水やら泥やらの侵入でグリス切れとかを起こす心配が少ないので、長期間コンディションをキープ出来る。
ブレーキに関しては、カンパ、スラムだと、普通のワイヤーの時のゴリゴリ感が無くなるのが良い。油圧ブレーキとまでは言わないが、とてもスムーズに動くようになる。抵抗自体は対して変わらないので、ゴリゴリ感が気にならない人は、ブレーキは替えなくても良いかもしれない。
一方で、シフトケーブルはかなりオススメ。ブレーキに比べて、ワイヤーの曲がっている部分が多いからなのか、かなり引きの抵抗が減る。抵抗が減ると言う事は、イコール変速性能も高くなる(ワイヤーをリリースした時に、素早くディレーラーが動くので)ので、かなり良い感じ。特にSRAM、CAMPAGNOLOだと付け替えた時の印象がかなり違う。SHIMANOに関しては、元々所謂変速性能が高いだけに、抵抗は軽くなってゴリゴリ感は減るが変速性能自体は大して変わらない気がする。あとコーティングがついてるので、ワイヤーエンドを着けなくてもワイヤーがバラけないのも良い。恐らく1gは軽量化出来る。ワイヤー自体が通常のモノより数グラム重いので全然関係ないけど。
注意すべきは、ディレーラーへのマウントボルトを強めに締めないと、走ってる途中でワイヤが滑っちゃう事が過去2回程SRAM REDとの組み合わせでフロントであった。装着する前にヤスリで少し擦った方が良いかもしれない。
気になる耐久性だが、正直言って自転車を沢山持っているライダーなら暫く、忘れた頃まで交換の必要がない程長期間使える。少なくとも自分は3年ぐらい平気で使っている(装着バイクの走行距離は長いもので恐らく1万kmぐらい)が、装着車両に関しては雨の日に乗る事が殆どないためか、普通にワックスで滑っているような独特のシフトフィールのコンディションを保っている。
プロの選手が毎日使うとどうなるのかと言うと、以前にグランツールにも出ている某選手の練習用バイクのメンテナンスに同席した時に見たGOREケーブルは、私の知っているGOREケーブルとは思えない程の劣化具合だった。やはりガンガンに乗って雨でも泥でも走っていると、1年とかそう言う単位で使うのは不可能っぽい。と考えると、自転車に乗る事はトレーニングです。という選手指向でバイクも1台だけ。な人にとっては消耗品として考えると結構高く着くかもしれない。値段を気にせず使える人か、シフトフィールマニア向けの製品と言って良いだろう。
 
 

Kenji Nanba